2014年2月14日金曜日

【レビュー】オリンパスE-M10は最高クラスのマニュアル撮影カメラ!

今月発売予定のOM-D E-M10を実際に触ってみるため,神田のオリンパスプラザへ行ってきました!とても気になっているカメラなので,期待感で胸がトキメいちゃいます。

平日午前だったので,ガラガラでした。

E-M10で撮った写真は持ち帰りできないので,画質については語れません。ここでは,大きさ,感触,操作性や,オリンパスの他機種を手に持ったときの比較について,書いていきたいと思います。

【関連】OM-D E-M10 & 25mmF1.8 発売記念 フォトヨドバシ風レポート!

E-M10の大きさ/重さ/グリップ感


冬用ジャンパーのポケットに,なんとか収まってしまうぐらいの大きさでした!これはすごく嬉しかった!

キットレンズのM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZも,なかなか薄い。M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8とほぼ同じサイズ。自動開閉レンズキャップLC-37Cを付けていると,カメラをそのまま放り込めて,まるでコンデジのような軽快さ。

ボディが小さいので,ファインダーを覗いて構えると若干窮屈に感じましたが,携帯性とのトレードオフだと考えれば不満になりません。

E-M5とほぼ同じグリップ感でしたが,E-M10の方が少し軽く,背面のサムグリップがわずかに大きいようなので,右手だけで持ったときの安定感が増してます。サムグリップの形と大きさは,Stylus1よりも少し大きいです。

そして,専用ハンドグリップECG-1の握り心地がホントすばらしい!

成人男性の中では,僕の手はやや小さい方。D7100やK-3を握ると「おっきいなぁ」と感じてしまうぐらい。そのぐらいの手でハンドグリップ付きE-M10を握ると,まさにジャストフィット!うっとりする握り心地・・・。このグリップ感なら,ちょっと重いProシリーズレンズを付けても,しっかりとバランスを保てそうです。

キャンペーンでマクロコンバーターをプレゼントするよりも,このハンドグリップをプレゼントして欲しいー!だって,E-M10の全ユーザーに恩恵があるでしょ。

ブラックボディと自動開閉レンズキャップとハンドグリップ

E-M10の質感や感触


ボタンの質感は,ぶっちゃけ実売価格2.5万円のXZ-2に負けてます(汗)

ボタン周りはプラスチックなので,指触りを愉しむことはできないかと。我慢できないほどの安っぽさではないのですが,高級感があるとは言えません。

ボタンには,適度なクリック感が有ります。E-M5のフニャフニャしたボタンに不満を感じていた人には,うれしい改善でしょう。

ダイヤルを回した感触は,E-M5と遜色ありません。金属ダイヤルなので,しっかりとした剛性感があります。

シルバーボディについてですが,金属ボディなのに,プラに塗装したかのような印象を受けました。パンケーキキットレンズの鏡筒がなかなかのキラキラ感なので,ボディ側の光沢が鈍く感じてしまいます。

ブラックボディについてですが,シルバーボディよりもプラスチックっぽい印象を受けてしまいました。色が黒だと,錯覚でプラっぽさが強まっちゃうのかな? よーわからんけど,室内照明の影響もあるのかも。

E-M10の操作性


ぎゃぁぁぁ!操作しやすぅー! もう大満足ですよ!!!

あらかじめ使い方を分かっていたとはいえ,ここまですんなり操作できるとは思わなかったし,ひとつひとつの感触も気持ちいい。

事前にちょっと気になっていた電源レバーの位置ですが,使っているうちに気にならなくなりました。E-M1の電源位置よりも好き。

フォーカスポイントを十字ボタンでダイレクトに移動できて,その感触もわるくありません。ファインダーを覗きながらでも,すばやくフォーカスポイントが移動できますし,その際に親指が鼻に当たることもありませんでした。

ピント拡大,ピーキング,S-AF+MF(いわゆるフルタイムマニュアルフォーカス),フルタイムAFなどなどの機能がてんこ盛りで,ピント合わせが手厚くフォローされています。

E-P5やE-M1で採用された「レバー」ですが,E-M10にはありません。しかし,Fnボタンにダイヤル切替機能を持たせることができるので,2X2ダイヤルコントロールが可能なのです!これに気づいた瞬間,歓喜しました!

そして,録画ボタンも機能変更できます!つまり,E-M10には計3つのFnボタンがあるようなものです。XZ-2では録画ボタンをカスタマイズできなかったので,これも涙出るほどうれしい!

僕はMモードでマニュアル撮影することが多いのですが,満足がいく操作が楽しめました!

このまえ触りまくったフジX-T1やペンタックスK-3よりも,マニュアル撮影では満足です!これは,マニュアル撮影満足度ランキング(俺調べ)で,僅差でE-M1に次ぐ銀メダル獲得という意味でもありますっ!

ダイヤルの光芒を狙ってみました。

ちょっと惜しいなーと思ったのは2点だけ。

まず,キットレンズをズームする回転方向が選べないこと。せっかくの電動ズームですから,手動ズームでは不可能な事を可能にして欲しかった。そして,MモードでISOオートの場合に,露出補正を+−式で調整できないこと。この2点は,ファームウェアで対応できないものでしょうか?

あ。メニュー内での操作性については・・・相変わらず良くないですよ(汗)オリンパスカメラ最大の不満はメニュー。あの階層構造は,ぜひ俺に見直しさせて欲しい!仕様書,書きます!

E-M10の3軸手ブレ補正についての感想


E-M5やE-M1は5軸手ブレ補正ですが,E-M10では上下左右の並進ブレに対応せず3軸手ブレ補正になっています。この点を気にされている人も多いですね。5分程度ではありますが使ってみた感想としては,あまり気にするほどの影響はないかと思いました。近接撮影以外では,差がほとんど分かりません。

てか,E-M1のマクロ撮影では,シャッターを切った瞬間の像と,撮影結果の像が,微妙にズレていて違和感がありました。その現象をE-M10では感じませんでした。あのズレはもしかすると,並進ズレ補正の影響だったのかもしれませんね。むしろ,違和感がなかった分だけ,E-M10の手ブレ補正に好感を持ちました。【訂正/追記】E-M10を買って使ってみても,ズレは感じました。ズレが嫌な場合は,半押し中手ブレ補正をoffに変更することで軽減できます。

また,5軸手ブレ補正ほどではないですが,ファインダーの映像はそれなりに止まって見えるので,撮影は楽です。Aマウントカメラに比べたら,ほんと楽チン。俺的にそれだけで満足。

E-M10のファインダーについての感想


オリンパスプラザ内でしか撮影できないので,屋外に出たら感想が変わるかもしれませんが,EVFがちょっと色かぶりしているように思いました。液晶なので,有機ELと比べるとコントラストがだいぶ淡いです。応答速度についても,速かったとは言えないかなぁ。E-M5から,大きく進化した印象は無し。

実際に手に持ってみると,なかなかコンパクトです。

E-M5と持ち比べてみて


E-M10を持った後にE-M5を持つと,厚みが気になります。それだけE-M10が薄型化されたということでしょう。

カタログ上では,両機の奥行きにあまり差がないのですが,これはEVFの突起を含めた奥行き。突起部を除いたボディの厚みでは,あきらかにE-M10の方が薄いです。

シャッターボタンがE-M10で少し大きくなっています。ボタンやダイヤルの配置が,絶妙にブラッシュアップされていて,総合的にE-M10の方が操作しやすかったです。

新型機なのでより良くなるのは当たり前なんですが,小型化を図りながらも地道な改善を積み重ねてくれるメーカーの姿勢に,安心感をもちます。

E-P5と持ち比べてみて


E-P5って,こんなにずっしりして厚みがあったっけ?

E-M10よりも,E-P5がけっこう大きく感じました。質感や剛性はもちろんE-P5が勝ってますし,ボタンやダイヤルの感触もE-P5の方がダンゼン好みです。が,E-M10の後だとぶ厚く感じる。。。

Stylus1と持ち比べてみて


Stylus1の横幅の狭さに,あらためて驚かされました。数値としては3mm程度の違いなのですが,両機を持ち比べてみると,もっと大きな差のように感じました。

レンズを含めた奥行きも,Stylus1の方がだいぶ小さいのですが,この差については数値ほど大きく感じなかったです。

Stylus1を常に携帯できる人だったら,E-M10+キットレンズでも十分に常備できると思います。わずかにE-M10の方が大きいですが,たぶん許容できるでしょう。ただし,Stylus1はけっこう軽いので,重さの違いは必ず確認した方が良いですね。

XZ-2と持ち比べてみて


E-M10のボディ表面にプラスチックが使われているので,質感ではXZ-2に負けます。重さやグリップ感は,両機とも同じぐらいの印象。

サイズにもっと大きな差があるかなーと想像してましたが,個人的にはすごく大きな違いは感じませんでした。俺的に四捨五入すると,2台とも同じ大きさ。

おまけ:オリンパスプラザについて

オリンパスプラザは神田駅から歩いて8分ぐらいかな。
JR神田駅からまっすぐ歩いて,一回左へ曲るだけ。道順は簡単です。広いショウルームではないですが,腰掛けもありますので,ゆっくりと楽しむことができると思います。入り口にガチャが置いてありますので,小銭を持っていくといいかもね。

E-M10はたぶんこんな人におすすめ


・お散歩カメラやサブカメラを探している人
・ファインダーを覗いて撮影したい人
・手がやや小さめな人
・ボディの質感にこだわらない人
マニュアル撮影を軽快に楽しみたい人!

サイズ,性能,価格のトータルバランスがとても良いカメラでしたよー。僕だったらStylus1よりもE-M10を選びます。

【関連】えへへ,買っちゃった。開封の儀!
【関連】M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ 作例
【関連】E-M10のライブコンポジットで夜景と光跡の作例